第1回ワークショップ「東南アジア気候変動適応研究拠点ネットワーク」

第1回目となる「東南アジア気候変動適応研究拠点ネットワーク」のワークショップが2018年12月22日ベトナムハノイの日越大学にて、同校と茨城大学との共催で開催されました。ワークショップには日本、ベトナム、タイ、フィリピンからの様々な分野の研究者および日越大学の気候変動・開発プログラムの学生ら総勢53名が参加し、熱い議論が交わされました。またその前日にはエクスカーションツアーが企画され、参加者はNam Dinh省沿岸部を訪問しました。午前はそれぞれの国や地域での気候変動適応に関する20件の研究および活動報告がポスターセッション形式にて行われ、午後は3つのタスクグループ(「自然災害」「適応と緩和」「環境」)に分かれ、今回のワークショップからインターローカルに何を学びどう生かすのかをテーマに、ラウンドテーブル形式での集中的な議論が行われました。 第一回目の本ワークショップを皮切りに、気候変動適応研究の東南アジア研究者ネットワークが始動し、ここから新たな共同研究や協働の取り組み、また共著論文等ができていくことが期待されました。


第2回

第2回ワークショップは前回のワークショップの約1年後となる2020年1月10日ハノイ自然資源環境大学にて、茨城大学、日越大学、ハノイ自然資源環境大学との共催で、参加者が前回の3倍となる総勢150名まで拡大しての開催となりました。ワークショップでは“Natural Resources, Human Resources, and Risk Management in the Context of Climate Change” と題し、気候変動における自然-人的資源とそのリスク管理について、12の口頭講演と約30のポスター発表が行われ、参加者の間で活発な議論が交わされました。また前回に引き続きワークショップ前日にはハノイ南西約100㎞にあるハイフォン省ティエンラン県の沿岸地域にてエクスカーションツアーを実施し、参加者はマングローブ林や漁村等を訪れ現地の気候変動影響と適応策について学びました。


第3回

第3回ワークショップでは、茨城大学GLEC、日越大学、ベトナム経済研究所(VIE)が共催となり、2020年11月17日に第3回目の研究拠点形成ワークショップを行いました。第3回からはコロナ禍により渡航が困難となったため、オンラインで実施しました。日越大学からは、気候変動による台風の被害を受けた地域(カンナム省)の調査の中継がありました。研究発表は、日本、ベトナム、タイ、インドネシアをはじめとする各国からと、日越大学や茨城大学、筑波大学の学生から報告がありました。初のオンラインワークショップでしたが、100名を超える参加者が集いました。

詳細はこちら:https://www.glec.ibaraki.ac.jp/news/post-11839/

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第4回

2021年9月16日・17日には、日越大学、VIEに加えて国際農林水産業研究センターも共催となり、第4回目のワークショップを開催しました。オンラインによるイベントとして、画期的なことを行うべく、共催側の研究所紹介やSpatialChatやMiroによる研究発表や意見交換を行いました。また、茨城大学教育学部附属中学校2年生有志による発表もありました。気候変動や深刻化する環境問題に対する取り組みや現状について調べた発表で、ドローンで撮影した動画を用いるなど、非常に斬新な発表でした。環境省地球環境審議官を務められた森下茨城大学客員教授による基調講演や、気候変動適応書籍の発刊セレモニーも行われ、IPCCでリードオーサーを務められたフィリピン大学のPulhin教授による基調講演もあり、参加者が280名を超える非常に大盛況なワークショップとなりました。

詳細はこちら:https://www.glec.ibaraki.ac.jp/news/post-13301/

気候変動適応書籍記念シンポジウム:https://www.glec.ibaraki.ac.jp/sympo2021/

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