社会価値共創部門
<目標>
地球・地域の大きな環境変化のなかで、私たちは何を大切にし、何を守り、どのような未来を築いていけばよいのか。社会価値共創部門では、人文・社会科学を軸に多様な分野をつなぎ、地域に生きる人びととの協働を通して、持続可能でレジリエントな地域社会につながる「社会価値」を見いだし、それをともに育てていくことを目指します。
<概要>
環境問題は、自然環境だけの問題ではありません。気候変動や自然災害、人口減少などは、人びとの暮らしや人間関係、文化、教育、産業、そして地域コミュニティのあり方とも深く結びついています。
本部門では、地域という具体的なフィールドに立ち、人と人、人と自然、そして過去・現在・未来のつながりのなかから課題を捉えます。研究者だけで答えを出すのではなく、地域住民・自治体・学校・企業・NPOなどとの対話と協働を通して、その地域で大切にすべきもの、新たに生み出すべき価値をともに考えます。
地域に蓄積された経験や記憶・語り・文化・自然環境を科学的知見と結びつけ、地域の知と大学の知を往還させる。そうした営みから、地球規模の課題と地域の日常をつなぐ学際的な科学をつくっていきます。
<部門紹介>
社会価値共創部門には、人文・社会科学をはじめ、環境・農業・防災減災・地域政策・国際協力など、多様な専門領域の研究者が集まっています。それぞれの専門性を生かしながら分野を越えて対話し、さらに地域の人びとの経験や知恵と出会うことで、新しい問いや価値を生み出していくことを大切にしています。
現在、重点的に取り組んでいるテーマの一つが、気候変動や豪雨災害などの影響を受ける地域コミュニティのレジリエンス向上です。 災害から守るべきものは、生命や財産だけではありません。地域で培われてきた人と人とのつながり、記憶・文化・風景・生業、そして「ここで暮らし続けたい」という思いもまた、大切な社会価値です。それらを地域の人びととともに見いだし、共有し、防災減災や持続可能な地域づくりにつなげる研究と実践を進めます。
さらに、地域全体を「フィールドミュージアム」として捉える構想も、その重要な柱です。地域の自然・歴史・文化・暮らしを、研究者や学生が地域の人びととともに調べ、記録し、語り合う。そのプロセスを通して、これまで見過ごされていた地域の価値を見つけ直すとともに、人と人、大学と地域、さらには地域と地域をつなぐネットワークを育てていきます。そのことを通して地域への研究成果の還元と協働のあり方を探究します。
こうした活動では、研究成果を大学から地域へ一方向に届けるだけではなく、地域で生まれた問いや知を大学へ持ち帰り、さらに研究へとつなげることが重要です。GLECの他部門とも連携しながら、研究・教育・地域での実践を往還させ、「よりよい地域の未来とは何か」を地域の人びととともに考え、社会価値を形にしていきます。
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~学生へ向けて~
環境について考えることは、そこで暮らす「人」や「地域」について考えることでもあります。ぜひフィールドに出て、人と出会い、声を聴き、まちを歩いてみてください。教室や文献のなかだけでは見つからない問いが、そこにはあります。
地域から学び、ともに考え、そこから新しい価値をつくっていく。社会価値共創部門は、そんな研究と学びをみなさんと一緒に進めていきます。

社会価値共創部門部門長:伊藤哲司教授(人文社会科学野)
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