ICASサポーターズのみなさま

 梅雨時、いかがお過ごしでしょうか。九州南部の豪雨が気がかりです。甚大な
被害につながらないといいのですが。気候変動の影響がどのくらいあるのかにわ
かにはわかりませんが、昨年の西日本豪雨災害を考えると、これから毎年のよう
にこのようなリスクに直面するのだろうかと、少し不安にならざるをえません。
なんとか「適応」の知恵を見出していきたいものです。
 
 少し遅くなりましたが、6月号をお届けします。
 
 ICAS機関長
 伊藤哲司(tetsuji.ito.64@vc.ibaraki.ac.jp)


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 木々の緑もますますその青さを増しておりますが、皆様におかれましてはいか
がお過ごしでしょうか。
 今月号は、「SSC研究集会」や「中学生防災講座」、「茨城県地域気候変動適
応センター設立記念シンポジウム」の報告等を記載します。どうぞ最後までご覧
ください。 
 今年も、早くも半分を過ぎようとしています。蒸し暑い日が続いておりますが、
お身体ご自愛下さい。(今井葉子)


――◆◇【報告】茨城県地域気候変動適応センター設立記念シンポジウム
     (2019/6/28)の開催 ◆◇――――――――――――――――――
 2018年12月の気候変動適応法の施行に伴い、2019年4月より茨城県は茨城大学
に地域気候変動適応センターを設置しました。その設立を記念し、全国の地域気
候変動適応センターとしては初めてのシンポジウムを開催しました。
 当日はVCSを含めて107名が参加し、気候変動の現状と地域での適応策について
議論しました。ご来場いただいた皆様ありがとうございました。

 開催日時 2019年6月28日(金)14:00~16:20
 会  場 茨城大学水戸キャンパス 図書館3階「ライブラリーホール」
 VCS配信   日立キャンパス:E5棟8階イノベーションルーム

 プログラム
 14:00  開会挨拶 尾﨑 久記 茨城大学理事・副学長(学術統括)
      挨  拶 矢口 和博 茨城県県民生活環境部長 
 14:10  基調講演「パリ協定以後の世界の変化と気候変動適応法」
      三村 信男 茨城大学学長
 14:50  茨城県地域気候変動適応センターが目指すもの
      横木 裕宗 茨城県地域気候変動適応センター長
           茨城大学大学院理工学研究科(工学野)教授     
   
 15:15  休憩
 15:30  パネル討論     
      大井 通博 環境省地球環境局脱炭素化イノベーション研究
            調査室長
      向井 人史 国立環境開発法人国立環境研究所気候変動適応
            センター長
      横木 裕宗 茨城県地域気候変動適応センター長
 16:15  閉会挨拶 太田 寛行 茨城大学理事・副学長(教育統括)

 https://www.glec.ibaraki.ac.jp/icas/post-7740/


――◆◇ 【開講中】サステイナビリティ学教育プログラム演習 ◆◇―――
 本年度もサステイナビリティ学教育プログラム演習科目を開講しています。
 国際実践教育演習は過去10年間続いたタイから今年初めてベトナムに拠点を移
し、日越大学気候変動・開発プログラムとの連携でフィールドワークを行います。
 国内実践教育演習は常総市において2年目の演習となります。国際実践教育演
習は11名、国内実践教育演習は8名の学生が参加します。
 両演習とも学生、自治体関係者と連携しながら気候変動を調査テーマの一つに
取り上げていきます。(田村誠)
 
〈日程〉
・国際実践教育演習(ベトナム):7/3, 8/18~25
・国内実践教育演習(常総市):7/24, 8/10, 8/30~9/2


――◆◇【報告】第2回ICASセミナー ◆◇――――――――――――
 ICASセミナーとして、及川真平准教授からご発表頂きました。多くのみなさま
からのご参加、ありがとうございました。日本では、クズという植物が私たちの
生活圏近傍に広く繁殖し、駆除が困難なほど強い繁殖能力を持っているという植
物学的特徴が紹介されました。また、そのクズが世界に広まり、やがて外来植物
として駆除されるに至る歴史を紹介されました。現在NEXCO 東日本とICASとの間
で行われている研究では、高速道路の法面のクズの駆除や保持などについて、学
際的に検討されていることが紹介されました。セミナーでは、多くの質問と議論
が展開され、参加者にとって、大変充実した時間を共有することとなりました。
(若月泰孝)

 日時:6月13日(木)14:00~16:00
 場所:ICAS講義室
 発表者:及川真平准教授
 「学術的多様性は地域共有資源の利用を持続可能にするか?
  :クズプロジェクト」


――◆◇ 【報告】サステイナビリティ・サイエンス・コンソーシアム
    (SSC)研究集会&公開シンポジウム(2019/6/3-4) ◆◇――――――
 ICASも加盟しているSSCの主催イベントとして6月3日、私大戦略「水再生循環
によるアジアの水資源開発研究拠点形成」研究集会が立命館大学大阪いばらきキ
ャンパスで開催されました。ICASからは機関長の伊藤が登壇し、「日越大学を拠
点としたICASの東南アジアのネットワークづくり」というタイトルで報告をしま
した。複数の登壇者により持続可能な発展を可能とする水資源再生と国際戦略に
ついて気候変動や水資源循環・再生技術等に関する研究発表が行われました。
 翌4日には、毎年この時期の恒例になっているSSCの理事会・総会も開かれまし
た。そのなかで東京大学サステイナビリティ学連携研究機構 (IR3S)が東京大学
未来ビジョン研究センターに組織統合されたことに伴い、知名度のあるIR3S
(Integrated Research System for Sustainability Science)の名称を、SSCと
併用してよいことが承認されました。(伊藤哲司)


――◆◇ 【報告】2019年度中学生防災講座実施 ◆◇―――――――――――
 前回もお知らせした通り、公益社団法人・茨城県測量・建設コンサルタント協
会との共同事業である中学生防災講座が始まっています。今年度版の防災教材の
小冊子も完成しました。県内の中学校5校において、約470名を対象にし防災ゲー
ム「クロスロード」を活用した防災講座を実施しつつあります。

 6月11日(火)華川中学校(北茨城市)
 6月19日(水)波崎第四中学校(神栖市)
 6月21日(金)藤代南中学校(取手市)
 6月25日(火)小川南中学校(小美玉市)
 7月 3日(水)八千代第一中学校(八千代町)

 6月分は順調に終わりました。神栖市の波崎第四中学校で行った際には、市内
の小中学校および保育園・子ども園の先生方が多く視察に来られていました。ま
た取手市の藤代南中学校では、下館河川事務所の協力のもと、「マイタイムライ
ン」が実施されました。
 受講してもらった中学生たちには、家族防災会議を開くことを勧めています。
そうした中学生たちが書いた作文を審査し、8月22日(木)に市町村会館において
表彰をが行われる予定です。
 なお常総市の小中学校でで毎年続けている防災講座は、今年度は2学期始業式
の日ではなく、9月11日(2015年の常総水害が発生した翌日)に行われることに
なりました。(伊藤哲司)


――◆◇ 【報告】県南生涯学習センター講座「+2℃の世界」始まる ◆◇―
 県南生涯学習センター(土浦市)での講座「+2℃の世界」が始まりました。
70名近い熱心で多彩な受講生を相手に講座が展開されつつあります。

 6月14日 気候変動影響と適応策・緩和策(田村誠)
 6月28日 気象学から見た温暖化のメカニズムと豪雨災害(若月泰孝)
 7月12日 茨城県のお米の収量と品質への影響と適応(滝本貴弘・森林総研)
 7月26日 気候変動に関する国際交渉の歩み(亀山康子・国立環境研究所)
 8月 9日 温暖化は私たちの社会に何をもたらすのか(伊藤哲司)		
	
 「+2℃の世界」というタイトルは、毎日新聞の連載企画からとったものです
が、そのような世界が出現したときの未来像と私たちの適応について真摯に考え
る機会になればと思います。(伊藤哲司)


――◆◇ 【案内】豪雨災害に関する情報交換会 ◆◇―――――――――――
 一昨年度から理学部・若月准教授を中心に始まった豪雨災害に関する情報交換
会、今年度は段階を踏んで秋に相応の規模のワークショップを開く方向で進めて
いくことになりました。そのために防災科学技術研究所(つくば市)の協力を得
て、まずは小規模にワークショップを開き、徐々に広げていくことになりました。

 7月17日(水)10~12時
 8月7日(水)13~15時

 場所はいずれも防災科研です。関心をお持ちの方はお知らせください。(伊藤
哲司)


――◆◇ 編集後記 ◆◇――――――――――――――――――――――――
 みなさま、いかがお過ごしでしょうか。今年もはや折り返し地点まできました。
けっこう暑い日があるかと思いきや、涼しさを感じる日もあり、梅雨時はこんな
天候だったかなと、ふと疑問に思ったりしています。
 メルマガVol.38はいかがだったでしょうか。このメルマガに対してご意見・ご
要望があれば、ぜひお寄せください。ご寄稿もお待ちしております。お問い合わ
せ等は、下記のメールアドレスまでお願いします。(機関長・伊藤哲司)


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┃   ICASメルマガ編集委員会                        ・
・   2019年7月3日発行                              ・
・   問い合わせ・投稿先:icas-con@ml.ibaraki.ac.jp   ┃
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