GLEC所属の増永英治講師が2022年度日本海洋学会岡田賞を受賞しました。岡田賞は、日本の気象学の創始者の1人である岡田武松氏の功績を記念し作られた賞であり、岡田氏は「台風」という現象の命名をしたことでも知られています。

「なぜ海洋学会で気象の功績を収めた岡田賞?」とお思いになるかもしれませんが、古くから今も気象学と海洋学は地球流体力学を扱う分野として共に歩んできており、互いの研究理解が地球環境の把握に必要不可欠であり、気象学・海洋学が二人三脚で歩んできた経緯があります。例えば、台風という現象の理解には海面水温の形成過程が重要であり、台風の予測には海洋物理環境の把握が必要です。最終的には気象・海洋学が防災への貢献にも直接的に繋がっています。

岡田賞は36歳未満の海洋学において顕著な学術業績を上げた研究者に授与される賞で、増永講師は「沿岸域における潮汐と黒潮に起因する混合過程及び水理環境に関する研究」という題目で受賞しています。

増永英治講師
(写真右が増永英治講師)